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「…うん、そうだね。ママご飯大好きだもんね、ドーナッツもあんぱんもジャムパンもおにぎりも…いっぱい好きだね」
「パパも好きでしょ?」
「うん。パパもいっぱいご飯食べんの好きだよ」
「僕も好きだよ!皆仲良しだね!大好きだね!」
「……ねぇ那緒」
「なぁにパパ?」
「こんなパパでごめんな」
「?」那緒はきょとんとして坂城の顔を見た。
「パパ、これからうんと真面目になって頑張るからさ、だからこれからもずっと一緒に居てくれないか?」
「?…僕とパパはずっと一緒でしょ?どうしたの?パパお腹空いたの?」
不思議そうな目で真っ直ぐ見つめながら聞いてくる那緒を見て坂城は笑った。
「……そうだね。何かご飯食べようか?那緒は何が食べたい?」
「オムライス!!」那緒は元気いっぱい答えると坂城にぎゅっと抱きつき返した。
オムライス、それは育子の一番得意な料理だった。
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