第三話

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 佐々木結衣が居なくなったベランダで一人、我に返る。 「……今のは、一体コレは何だったんだ?……夢か?……あぁ、そうだ。これはきっと夢だな……」  文字通り夢のような展開。そう、まるでラブコメのようだ。   「こんなファンタジーな事が現実にあってたまるか」  誰かが言っていた。  ラブコメはファンタジーだと。  現実世界を舞台にしたファンタジー。  まさにその通りだと思う。ファンタジー……即ち、現在ではあり得ない事。  それが自分の身に起きた今、この現象を今自分が夢を見ているせいだと結論付ける。 「……とりあえず、寝るか……」  寝て起きたらきっと現実に戻っている事だろう。そう思いながら僕は寝床に入るのだった。
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