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門倉は登山を趣味とする男である。装備もバッチリ。天気もバッチリ。休みの日はほとんど山にいるような男である。
山以外は山に登る体力作りに勤しむ彼だが、そこまでしてでも上から見る景色、空気、達成感を目一杯味わうためでもある。
彼は子供の頃から登山が好きだった。
海無し県でやや田舎ともあって友達と遊ぶとなると児童館か近くにある山に登ることだった。
父や兄とも登った。
特に彼の父は学生時代に登山部ともあって息子たちを何かあるにつれていろんな山に連れてってくれた。
やがて門倉の兄が大学に入って登山部に。門倉自身も進学して同じく登山部に。
父は残念ながら病気で登れなくなったがその父の意思を引き継ぐべく彼ら兄弟は登山を長年楽しんでいる……。
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