序章 学生生活のはじまり

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「うん! おれはねぇ、演劇部! ここの演劇部って入賞経験もあるんだぁ。だからおれ、演劇部入って優勝するの目指してんの!」  英加はキラキラとした瞳を携えて、早口に宣言した。  よっぽど楽しみなのだろう。畳み掛けるように語られて、少し引いてしまった。 「すごいええなぁ。内村くんは?」 「あ?」  内村もまたガイダンス用紙を読んでいたようで、顔を上げると、それを邪魔してきた彌生を睨んだ。  邪魔してごめん。  という思いで彌生は内村に薄い笑みを向けた。  内村は「内村でいい」と前置きのように言ってから、むすっとした顔で「バスケ」と答えた。 「ヤヨイくん、宏輝(こうき)は照れ屋なんだよ。だから、これは怒ってる顔じゃなくて、恥ずかしさを隠してる顔なんだ」 「そうなん」 「余計なこと言うな、七是(ななせ)
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