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学舎は、明治の時代に造られた校舎を、改修・増補・補強したものだという。
木材の自然な色と清潔な白で統一されたモダンな雰囲気。玄関がまるでホールのような広さで、その大半を大きな階段が占めている。
これらの特徴は、浪漫あふれる華々しさを感じさせた。
彌生は日本の歴史の中で、浪漫を追い求める明治維新がとくに気に入っている。したがって、この学舎の内装には大満足していた。
玄関ホールを抜けると、深緑の黒板に数枚の紙が貼られていた。
どうやら生徒のクラス分けを示したものらしく、すでに結構な人数の新入生が群がってそれを覗き込んでいた。
「あ、おれたち同じクラスだよ! よかったぁ」
「ああ。」
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