*旅立ち*

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   * * *  洵麗は崖の上に立ち、空を見上げていた。耳には黒いイヤリングがつけられている。 「例えこの世の全てを敵に回したとしてもそなたを守ろう」  誰の耳にも届くことのない宣言。けれど、ほんの少しイヤリングが揺れる。  この先、襲い来る者が悪魔だろうと、退魔術師だろうと、フウの敵であるのなら幾らでもこの手で斬ろう。刀に手を添えて再度誓う。 【「武神は魔と共に」 完】
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