彼氏と初めての海!

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彼氏と初めての海!

付き合い初めて間もない彼氏は同じ会社だし上司だしで、なかなか近場でのデートが出来なかった。 せいぜい、どちらかの部屋で飲み食いしたり、DVDで映画を観るか、セックスをするか。 だから、休みを合わせての遠出の海が本当に待ち遠しかったんだ。 空は海日和の快晴! 暑さも海ならではだし。 彼氏である4つ上の29歳、室田賢介の助手席に座るのも実は初めてで。 社用車なら新人の頃に無くはないが、彼氏の自家用車は格別! 車内は俺、天野流星の好きなアーティストのCDが流れていて、クーラーの温度もちょうど良くて快適だ! 俺はかなり浮き足立っていた。 仕方ないよね? 彼氏との初めてのデートなんだから。 Tシャツの下は長めのパンツタイプの水着で準備万端だった。 「全く。子供みたいだな、流星は」 はしゃいでる俺を運転しながら盗み見み、笑う賢介。 178という高身長にジムで鍛えた体、顔も精悍さながらのイケメン!どタイプ! 会社の飲み会で射止めた、というか、射止められた? 「だって!楽しみすぎて、昨日もあんまり眠れなかったくらいだし!」 が、有頂天だった俺は次第に真実を目の当たりにすることとなる...。 車を所定の位置に停車させ、海を一望した後は浜辺へ。 車の中でTシャツは脱いだから、水着にサンダル。 レジャーシートや太陽の日差しを避ける傘だったり日焼け止めなどは彼氏の賢介が持ってくれているから、ほぼ手ぶらで人混みのある浜辺へ向かった。 「人、多いなあ」 「まあ、暑いし、仕方ないよ、賢介」 「まあ、そうだな。考えることはみんな一緒か。暑けりゃみんな海に飛び込みたいよな、そりゃ」 そうして、レジャーシートに座り、手の届かない背中側は賢介が日焼け止めを塗ってくれた、のだが。 さすがに後ろに目はないから確信がある訳ではないけど、賢介、なんか浜辺の人を観察していない...? 「...なんか、あれだよな。水着、てさ、着てるようで着てないようなもんだよな」 え?と思わず賢介を振り返る。 「いや、ほら、水着、て下着みたいなもんだよな?」 「ま、まあそうかもだけど...」 とりあえず...俺の背中に日焼け止めを塗りながら他人の下着みたいな水着姿を眺めてんの...? こんなところでそんな話しして喧嘩なんかになったら面倒だし、賢介が言いたいこともわからないでもないし...。 ....賢介の股間の盛り上がりが若干、気にはなるけど。 「...とりあえずさ、なんか買いにいかない?お腹すいたかも」 「え?ああ、そうだな。海の家に行ってみるか」 「うん!」 そうして肩を並べ、海の家へ人を縫いながら向かった俺たちだった。
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