心をくれると思っていた

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「もうやめろよ」 「離して」 「そんな事してたら、陽愛(ひな)が苦しむだけだって。あいつは、何も思ってないから」 「そんなの大雅(たいが)にわからないでしょ?大雅は、ただの従業員じゃない」 「従業員だって一緒に働いてるから。色んな話が入ってくるんだよ。だから、陽愛。もう、やめろって」 8年ぶりに再会した幼なじみの大山大雅(おおやまたいが)は、相変わらずのいい子ちゃんだ。 「大雅には、関係ない。私は、好きで雅人(まさと)君に会いに行ってるの」 「そうか!じゃあ、もう知らないからな」 皇雅人(すめらぎまさと)は、この場所の皇帝だ! その皇帝を振り向かせる為には、多少の犠牲は厭わない。 そんな事に心を蝕まれていたら、私は雅人君の取り巻き達に引きずり下ろされる。 せっかくになったのに……。
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