魔法部隊への道

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*  動くことのできるメンバーが駆け寄って来る。  リサと僕はお互いヨロヨロとしながらも立ち上がった。誰もが傷だらけではあったが喜びを分かち合った。 「さぁ、まずは怪我人の手当てだ。救護班で動ける奴いるか?」  救護班のラファイエが手を挙げた。彼もまたあちこちを怪我していたが「悪いけど回復魔法の準備を」と声をかけようとしたときだった。 「あ……あ……」  ふいに、誰かが声にならない声をあげた。彼が見る方向を僕は目で追った。  そして、見た。  もう一体、いた。  空には、もう一体、大きな竜がいた。  唇を僕は噛んだ。
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