魔法部隊への道

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 王家直属の魔法部隊。    魔物との戦いや諸国との争いで彼等は戦い、この国を守り続けている。  それはこの国の少年少女の憧れの存在だ。僕もまた例外ではなかった。  入隊する方法は二つ。  魔法部隊の閣僚からの特別推薦を受けること、そして魔法高等学院に所属しながら十個のミッションを成功させることだった。  ミッションは固定の課題ではなく、国の内外で発生した事件や争いを解決することが求められる。難易度も様々であり、安全が保障されているものでもない。  でも、そんなことは関係ない。僕はあと一回のミッションも完了させ、魔法部隊に入隊するんだ。 *  ミッションの通知を高等学院で受け取り、僕は帰り道を歩いていた。  記載されていた内容はスワイル地方で見つかった竜の討伐だった。  この国は度々、竜の来襲を受けており、討伐することは重要な任務となっている。巨大な竜などであれば魔法部隊が出動するが、今回のミッションに記載されたような小型竜ならば院生たちが討伐することもある。  成竜となっていない竜ならば、皮膚も硬化しておらず院生でも戦うことが可能だ。  ここまで九回連続でミッションを成功させているという実績も買われ、今回のチームの指揮官の欄には、 『ユーリ = エルベール』  僕の名前が記載されていた。  絶対に、僕は王家直属の魔法部隊に入隊する。
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