もちもち!ベーグルサンドデート?

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もちもち!ベーグルサンドデート?

「…。 それ、僕も行っていいの?」 ピクニックの話をすると、クスクスは微妙な顔でそう言った。 「どうしてです?ピクニックはお嫌いですか?」 「そうじゃなくって…」 はっきりしない態度にアンナは首をかしげながら話を続ける。 「ファルとファッレの双子ちゃんも誘いませんか?ラニーニャは姪っ子のお世話で忙しいかしら。あ、あとキルシュ様も誘ってみては?」 そう言うとクスクスはカッと顔を赤くして「人のコトより…!」と途中で言いかけてやめた。 またアンナがニコニコノリノリなのでノッカに気を利かせるのは諦める。 「…うん、誘ってみるよ」 みんなの予定の合った1週間後、アンナの店の前に集まる。 「アンナー!」 遠くから走ってきたファルとファッレが勢いよくアンナの右腕と左腕に抱き付いた。 あれ以来すっかり懐かれている。 「おはよう!この前はありがとう!先生のやつ口と服にたくさんクロワッサンこぼしてた!」 「だから私言ったの!お行儀が悪いですよ、でもパン美味しいから仕方ないねって!」 「ふふふ、悪戯のお役に立てて良かった」 次にやってきたのはノッカだ。 「今回はありがとうね、きっと楽しいピクニックになるわ」 「こちらこそわざわざ休みをつくってくれてありがとう」 「あとは殿下たちだけね」 そう言っていた矢先、 「キルシュ待ってよ!!」 クスクスの大声が聞こえて振り替えると、三つ編みの少女が駆けてきてポンとアンナの店の看板に手をついた。 「まだ私の方が足が早いわね!」 1テンポ遅れてクスクスが走ってくる。 「そんな急に走られたら追い付けないよ」 「おはようございます殿下、こちらが?」 「あ、うん。キルシュ紹介するよ…」 「この人がアンナさんね、パンの師匠!」 「初めまして。キルシュ様ですね、お噂はかねがね」 握手をしたあと、キルシュは一瞬澄ました顔をしてお辞儀和した。 「公爵家の長女、キルシュ・コンスタンチンと申します」 そしてまたニコッと笑う。 「ピクニックなんて久しぶりなの! …あら?ファルにファッレじゃない!卒業以来ね!」 3人がキャッキャと盛り上がる。 「やんちゃにお転婆合わせて4人か。今日は大変そうだ」 ノッカは頭を掻きながらそう言った。 「楽しいでしょう」 そう微笑むと、ノッカは目をそらしながらぼそぼそと話す。 「…今日、凄く楽しみにしてたんだ」 「私も!殿下とみんなのランチを作ってきたんですよ」 「ランチ!」 キルシュ、それにファルとファッレが駆けよってカゴを覗く。 「これクスクスが作ったの?すごい!」 キルシュが尋ねるとクスクスは照れ臭そうに頬を掻いて「まあね」と言った。 「アンナ、これはなんてパンなの?」 「これはベーグルです、さあこれを食べるのはベイク湖ですよ!いきましょ!」
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