【完結】私のものを欲しがる異母妹には、大事なものは触らせません

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『パパ、やっぱり破談でお願いします』  あれからも優月は父親に破談をずっと訴えている。  市太郎はとにかくもう一度、隆司と会うように言ってくる。  隆司は、次の休日に、屋敷にやってきた。  その日は朝から市太郎も家におり、優月にも応接室に出向くように言ってきた。 「優月、出てきなさい。隆司くんが謝りたいと言ってるんだ。大の男に恥をかかせるんじゃない」 (小娘には恥をかかせても良いって言うの、私は大恥をかかされたのよ?)  謝りたいと言っているのならば、優月が破談にしたい旨は伝わっているのだろう。 「もう顔を見るのもいやなの」 「パパがついていてあげるから」 「パパは私の味方よね?」 「当たり前だ」  優月は応接間に出向くことにした。
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