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軽い絶頂がなんども芹にふりかかり、芹はついに疲れて動けなくなる。
「もう無理?」
冴島がくったりと力が抜けてしまった芹を抱き止めながら尋ねた。
芹は力無くウンウンと頷くと、冴島はぬるりと自身の膨張を抜くと芹をうつ伏せに寝かせた。
「んやっ…!まだ寝ません…!」
疲れたからと言って自分だけ寝るわけにはいかない。
それに…芹は冴島が果てる瞬間が好きだった。
「わかってますよ。僕としてもまだ寝てもらっちゃ困る」
冴島は後ろから芹に覆い被さると、にゅるっと再び挿入した。
「…っ!!!」
子宮の入り口に冴島の体重がかけられる。先程とは違う角度から亀頭がぎゅうぎゅうと押し付けられ、芹から声を奪った悲鳴を上げさせた。
芹はシーツをぎゅっと握り締め快感に耐える。冴島はそんな芹の手の下に手を滑り込ませ、自分の手を握らせた。
「…あぁ…これ、僕好きです…」
冴島は一度芹の耳にキスをしてから、腰を奮う。
腰を引いて逃げることも出来ない密着した体勢のまま冴島は欲のままに動き出した。
パンッと肌のぶつかる音が鳴る度に、芹は「あっ!」「んあっ!」とだらしなく声を上げた。
さっきまでの絶頂などはぬるま湯のようなものだ。
子宮が降りきって浅くなった膣を容赦なく突き上げられて、冴島の好きにされて、強制的に何度も何度も深く…
芹はこの苦しみもがくほどの快感に堕落していた。
こんな行為を知ってしまった自分は他の男性と付き合えるのだろうか。
…他の男性…?
他の男性って、誰…?
(冴島さん以外の人と…?)
「芹さん…」
冴島が耳元で囁く。
「…痕つけていい?」
芹は何度も頷く。
今はとにかく少しでも多く、冴島という男が欲しかった。
冴島は腰の動きをゆるめないまま芹の首の後ろに強く吸い付きながら歯を立てる。
チクリと痛いけど、それがすごく気持ちよくて、嬉しくて…
芹はポロポロと2粒涙を溢す。
「…んっ、もうイキそう…」
冴島は押し潰しそうなほど芹の手を強く握る。芹もそれに答えるように握り返す。
芹の一番奥で、ドクドクッと冴島が震えた。
「あ…あ…」
この瞬間、この満たされた気持ち…芹は冴島の全てが手に入ったように錯覚する。
冴島は芹の上ではぁはぁと息を整えたあと、ドサリと隣に横になり、もう朦朧としている芹の乱れた髪を撫でる。
「…」
冴島は何か言いたげに口を開いたが、結局閉じてしまうと無言で芹の手に唇を落とした。
芹はそれに微笑んで返し、スヤスヤと眠りについた。
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