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真っ暗な視界の中、冴島にエスコートされるようにベッドルームに連れていかれる。
冴島が後ろから指で芹の背中をなぞる。ドレスのファスナーが下ろされ、身体に纏っていたレースが奪われる。
芹はまるで雛人形を箱にしまうかのような細やかな手付きでベッドに寝かされた。
カチャカチャという金具の音、
衣擦れの音、
ギシリという寝具の軋む音、
体温の気配が、芹に覆い被さった。
すぐ間近で冴島はクスリと笑う。
「凄い、心臓が脈打ってるのが見えます」
冴島はぴたりと芹の胸に手を置いた。
暗闇の中で感じたその触れ合いに、芹はさらに心拍数を上げる。
「緊張しますか?」
「緊張…じゃないのですが…、なんか凄いドキドキして…」
「興奮する?」
耳元で囁かれると全身がゾクゾクと粟立ち、顔が熱くなった。
芹の右手に冴島の指が絡まり、恋人同士のように結ばれる。そして冴島のもう一方の手は太ももを撫でた。
「あっ…」
目を閉じているせいだろうか。
芹の肌は冴島の長い指が這う動きを過敏に感じとる。その指はじわりじわりと蛇の匍匐ように内側へと移動する。
期待に震える芹の腰が浮いたところで、その蛇はスウッと姿を消した。
そして今度はへその辺りに舞い降り、脇腹を這いずる。
目の見えない芹は今冴島がどんな顔をしているのか、どんな目で見ているのかがわからないので不安だった。
「んっ…、さ、冴島さんは本当にこれでよろしいの?…これじゃあ私何も出来ないのですけど…。本当にこれで冴島さんは私のこと…きゃっ!」
芹がなんとか冴島のことを触ろうと手をまさぐらせていると、冴島はその手首を強く掴む。
「こんなに何度も肌を重ねているのにまだわかりませんか?」
冴島は芹の手首さえも何か柔らかい布で拘束してしまう。
そして芹の柔らかく滑らかな二の腕を愛でるように撫でると、ブラジャーに手を掛け上にずらす。
ふわり、と芹の小ぶりだが形の良い膨らみが露になった。
「僕は芹さんが泣くほど感じてる所を見るのが好きなんですよ」
ゾワリとしたのは、これから与えられる苦しみを覚えるほどの快楽を予測して血の気が引いたのだろうか…それとも、期待故だろうか。
冴島は先端の蕾にそっと口付けをする。
「んっ」
ぬる、ざら…
蕾に落ちてきた生暖かい濡れた肉は、まるで甘い蜜でも味わっているかのようにねっとりと蠢いた。
舌の平がレロリと芹の先端を包み込む度に、早々に固くなりピンと上を向いた芹の先端は甘く痺れた。
「ひゃっ!」
そのとき、芹はビクン!と大きく身体を跳ねあげた。
暗闇の中胸への愛撫に酔いしれていて完全に気を抜いていた芹の密花に指が触れたのだ。
ビリッと電気が流されたのかのように全身の筋肉かま硬直する。
ショーツの上から冴島の指先が小鳥の首を掻くように、芹の肉芽をくすぐっていた。
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