芹と欲

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芹と欲

「はぁ…んっ…あぁ…」 もどかしい。 いつもそうだ。 冴島は芹の下着を脱がせたまでは良かったものの、それからずっとただそのワレメの表面をよしよしと撫でている。 たっぷりと潤う中心を通り抜け、花唇をそよがせ、真っ赤に充血した芽にツンと触れると、指は静かに往復を繰り返す。 時間の感覚のない芹には何分ほどの出来事なのかわからない。 十何分なのかもしれないし、の苦手な芹が数分をそう勘違いしているのかもしれない。 とにかくずっとだ。 隣に横たわる冴島は時々、気紛れに指をほんの僅かに穴に沈ませたり、敏感な豆をクッと強く刺激し、身体をくねらせる芹の反応を楽しむ。 さも愛おしそうに芹の顔にキスをして、空いているほうの手で髪や頬や、胸やお腹や、手の平や指なんかを、触れた。 「冴島さん…っ」 耐えかねた芹は媚びるような甘え声で冴島の名を呼ぶ。 「どうかしました?」 「もう…、もう…辛いです…。もっと…」 「こう?」 「あっ、ああぁ…!」 冴島は芹の中へと2本の指を侵入させる。 芹の身体は震えながら悦びぎゅうぎゅうとその指を咥え締め付けた。 しかし、その指は挿ったばかりでピクリとも動かない。 芹は見えない冴島の顔を睨む。 「や、ん…っ…意地悪ですよ冴島さん!」 「名前で呼んでください」 「え?」 「さっきみたいに…雪成って…」 「…ゆ、雪成さん…?…んんあああっ!」 冴島はクリトリスを押し潰しながら指をクチュクチュと動かし始めた。 芹はあっという間に絶頂し、頭の中で火花が散る。 冴島は指を止めず、喘ぐ芹の耳に懇願する。 「もっと呼んでください、ね、もっと…」 「んっ、ああっ、雪成さんっ、…ゆきなりさっ…!!」 冴島はがっつくように芹の唇を奪う。 唾液が絡まり境目が溶ける。 芹は情けないほどに下の口からよだれを滴しながら、絶頂を繰り返した。 つぷ… 冴島の指が抜かれたとき、芹の意識は朦朧と暗闇の中を漂っていた。 「ああ、しまったな…」 呼吸のあがった冴島の呟きが芹の耳にかろうじて届く。 「どう…しました…?」 「いえ、コンドーム、この前ので最後だったんです」 「ええっ! んもう、使いすぎですよ…いててっ」 冴島は芹の頬をつねる。 「どの口が言うんです。 …まあ、いいか…」 そう言いながら冴島は再び芹の秘部に手を伸ばす。 「んっ、さ、…雪成さん?」 「大丈夫ですよ、気絶するまでイケば満足でしょう?」 ここまできてもギバーな姿勢に芹はカチンとくる。身をよじって本気で抵抗した。 「だめです!冴島さんはどうするんですか!」 「あなたの寝顔でも見ながら抜きますよ」 予想外のカウンターに芹の顔は真っ赤に染まる。 どんな顔でそんな恥ずかしいことを言っているのか見たくなった。 「…っ、ば、馬鹿なことおっしゃらないで! 本末転倒じゃないですか、私が気持ち良くさせたかったのに…」 「…」
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