RED HORIZON

プロローグ

この世界には人間と亜人が存在した。
はじめは姿や習慣の違いから摩擦もあったものの、彼らはともに進化し、ともに世界に暮らしていたため、すぐにその摩擦はなくなった。
皆、平等にこの世界に生きる「ヒト」となったのだ。
だが、地域による環境や文化、亜人の分布の違いで、各々で国境が築かれ、人々は散り散りに暮らしていった。

後に航海技術も進み、人々が国の外へ外へと関心を示しだした時代、ユーロプ地方のある国の航海者が西へと海を渡るとある巨大な大陸に到達した。
のちにメルカル地方と名付けられたその大陸は、やがてある者は新天地の開拓へ、ある者は出稼ぎのために、ある者は己の居場所を求めて次々とユーロプ地方の人々が渡っていったことでなかなかの賑わいを見せていった。
ところが、ある時を境に禍々しい巨躯を持つ怪物たちがメルカル地方を跋扈するようになり、人々を襲い、脅かし始めた。
人々はこの怪物たちをゼノベーダーと呼び、恐れ怯えた。
そこでメルカルの人々は、今まで賞金首や犯罪者を取り締まっていた保安官や賞金稼ぎたちに怪物たちの対処を依頼した……