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二人は今絶縁状態にあるけど、なぜか二人から話を聞かされる私。
二人それぞれから、アフロイケメンのバイト先のバーに一緒に行こうと誘われるので、なぜか一番よく足を運んでいる私。
そしてなぜか、ビリヤードを教えてくれるお兄さんと仲良くなっている私。
ある日サエに言われる。
「私、たぶん、見込みない。彼、優しいんだけど、他の人と同じ対応なの。あのバー以外で会ってくれないし。だから、もうあのバーに行くのやめる」
ある日マオに言われる。
「なんかあの人たち、夜公園でBMXとかして遊んでるんだって!彼の友だちに、そこに来てもいいって言われたから、一緒に行こうよ!」
彼の友だちに?
彼に誘われたわけじゃないんだ?
マオは積極的だから、まわりから攻めたのかな。
私が見る限り、彼はサエにもマオにも同じような態度だった。
同じように、優しく接客していた。
彼らのたまり場に行くと、見たことない小さめの自転車をクルクル乗り回している人たちがいた。
うわ、おもしろそう。
そこに見知った顔を見つけた。
ビリヤード教えてくれるお兄さんだ。
やってみる?と聞かれ意気揚々と頷くが、さすがに難し過ぎた。
アフロと知り合わなかったら、こんな世界に触れることなんてなかったな、と少しだけ感謝。
マオが別の男とBMXで遊びはじめた時、アフロイケメンが私に言った。
「連絡先交換してよ。友達になろ」
友達?
ならいっか。
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