常識からの逸脱

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 Why don't we do it in the road?  これはあの史上最高のロックバンド、ビートルズの曲のタイトルの一つだ。正にロックだねえ。何故、路上でしないんだ?だぜ。何を?常識を逸脱したことだ。それを遣り果せるには勇猛さ将又果敢さ将又大胆さが必要になる。一例を挙げて言うなら、美巨乳の()が胸の谷間を露わにして街中を闊歩する、これは今時は然程、珍しくないか、ま、露わの度合にもよるが、そんな娘をビキニにしてオープンカーの助手席に乗せ、街中をオープンで疾走する、これはまずないことで好奇や羨望の眼差しを集めるに違いないが、これを奇行のように捉えるのではなく逸脱と捉えられれば、山ごもりの間に蓄えた知恵を人々に分けてやろうと山から降りて来たツァラトゥストラのなりを見、話を聞いても唯々変人と決めつけ馬鹿にすることはないだろう。しかし、九分九厘その逆で哲学のみならず文学作品を読んでも枝葉末節に囚われるだけで要諦を理解し得ないのだ。いやほんとに呆れる程で、どんな文学作品の読書感想文を読んでも、そのどれもがクソで、こいつら読書する価値ないなと痛感し、所詮、どいつもこいつも俗物だと失望する。せめて文学作品に真面目に向き合い真剣に考えろ!と言うのは文体がふざけたのが多いのだ。それに文体が可笑しい。真面な文章が書けないのだ。もう終わっとると言わざるを得ない。嘆かわしい限りだ。然るに現状に甘んじ枠の中から抜け出そうとしない。どんな枠かって、それは要諦に触れたとしても白黒をはっきりつけない玉虫色の曖昧模糊とした、どんな解釈も良しとする大人の寛大さを装った偽物の予定調和な和み合い、そこからは答えを求めようとするパッションは到底生まれず、何の進展もしないまま間違いだらけの解釈に染まりながらも言論の自由、表現の自由、思想の自由を謳歌しているかのように錯覚する、斯様に俗っぽいサロン的雰囲気に満ちた枠の中に収まる連中が大嫌いだ。だからドロップアウトしてサイケデリックにエキセントリックに俺は生きたい。なんて粋がって言っている場合じゃないんだよ。何でかって日本の主食の米が不足しているんだよ。需要が減っているにも拘わらずだ。端境期(9月)に出回った新米とか在庫分で当面の不足は徐々に解消されて行くだろうが、何で政府は備蓄米を供給しないのか、何の為に農家から集めたのか、そんな疑問を余所に政府に忖度するメディアが言い立てるように気候変動による不作とかインバウンドで外国人客が食いまくったとか南海トラフ大地震が起きるとのデマに乗って一定数が買い溜めしたとか、そんな外的要因はそれこそ枝葉末節に過ぎないのであって根幹を成す問題じゃないんだ。と言うのは専業農家の激減、これが大問題なんだよ。兎に角、儲からないからやりたがらなくて跡取りがいなくて高齢化が進み、年々減少に拍車がかかり、総倒れの勢いでダウンして行ってしまうんだ。何で儲からないのか、それは時々の収穫量や貯蔵量に応ずることのない市場原理や減反、食管法廃止など政府の保護なき無策などによる構造上の問題から米の価格設定が低めになる(今は品薄で高くなっているが…)上、円安やロシアウクライナ戦争などの影響で肥料も燃料も資材も何もかも高騰し、糅てて加えて這般を出資者たる農協が農業で儲けようとせず金融で儲けようとするような有様だから斟酌なく高く貸し付け、それをコントロールする農林中央金庫にしても農業に関し統括する農林水産省にしても利権を守ることに囚われ、農家にほとんど収益が出ないようにしている、それどころか商売として成り立たず、赤字になる所もあれば破産する所もあり、そもそも政府が農家にレントを取らせるような政策を執らないからいけないのだ。嗚呼、日本は近代以降、自国の文化をかなぐり捨て西洋化アメリカ化し続けて来たが、食文化まで捨てようと言うのか!しかし主食をパン食にするったって小麦粉も高騰しているし、自給率はお話にならない程、低いから、そんな訳にもいくまい。況して酪農業も畜産業も水産業も農業と似たようなもんだから日本は近い将来(20年後位)、食糧危機に陥る危険性がある。自民党政権のままなら確実に現実化するだろうね。仮令、野党第一党の立民党に政権交代したとしても大同小異で駄目だろうね。農家の人たちも少なからず絶望していて中には身内に跡を継がせたくないと農業に対して完全に諦め切っている人もいるのだ。農業は儲からないという常識から逸脱する。そうしないと何も始まらないんだが…。実際、可及的速やかに手を打たないと日本の専業農家は地域によってはあと5年位で絶滅する危機的状況にあるので農業復興は日本にとって喫緊の課題なのだ。だから今こそ真面目になって現実に向き合い真剣に考えなければならないと誰に呼びかけるでもなく俺は空しくしたためるのであった。
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