あーちゃん

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ラサ「あーちゃん、隣いい?」  昼飯でもアタックした。 アズサ「ええよ。ウチもちょっと訊きたいことあるし」 ラサ「え、何々?」  少し食べて、焦らされながらも待つ。 アズサ「...なんでウチに(こだわ)るん? 自分モテモテで()り取り見取りやん。ウチはラーさんに幸せになってほしいんよ」  この自分っちゅーのは、関西弁ならではの二人称やな。 ラサ「実は、あーちゃんってな。前世の初恋の人に似てんねん」 アズサ「そうなんや? そんなん言われても複雑やなぁ。それに、ウチも望んでこの異世界に来た訳やないし。ラーさんのせいやないけど、戦争にも巻き込まれて」 ラサ「波乱万丈やな」 アズサ「でも左近さんに逢えたことは感謝しとるよ」  言葉がみつからず、僕も昼飯を食べ始める。 アズサ「左近さんがおらんかったら、ラーさんの恋人になってたかもしれんわ」 ラサ「嬉しいような、悲しいような...左近師匠が生きとったら、真っ向から挑めたんやけどな」 アズサ「それ、ウチの感情どうなん? 左近さんやったら、ラーさんに手加減しそうやわ」
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