第二章1.死の砂漠サーリ

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 翌朝、日が昇ると同時に気温が異常に上がり始めた。 エフィ「おはよう。昨夜一応、名乗ったのだけど覚えてる?」  毛布の砂を払って巻き上げる。  白い外套とフードの下には青いローブ、眼鏡の上からパカッと開いたサングラス。  緑髪セミロング.碧眼.白肌.身長160cm弱.体重50kg程度でスタイル良さそうや。 ラサ「えらいイカした別嬪(べっぴん)さんやなイカ。確か、エフィさん?」 エフィ「そう。貴方は? 砂賊ではなさそう、どちらかと言えば被害者かしら?」  血痕だらけの自身を見る。  両肩と首を回し、ゲソの反動で屈伸運動する。 ラサ「身体は大丈夫そうや。僕はラサ・アッシュ...それ以外はあまり覚えてへん。記憶喪失かもしれんわ」 エフィ「記憶喪失? 外傷は無くても、死の砂漠に倒れてたのだから無理もないわね」 ラサ「死の砂漠...サーリやったか? たぶん、リュー帝国軍の傭兵として戦ってたんや。脱走してきたんかな...」 エフィ「私は、竜三国とは反対側、砂漠西にあるイルバー王国の傭兵よ。追手じゃなくて良かったわね」
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