半年後、旅立ち

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半年後、旅立ち

 40歳の冬。  サイボーグの肉体に慣れ、妖刀【霧斬】を使いこなせるまでに半年かかった冬。 キリキリ『ええい、修業が足りぬわ!』  満足してないらしい怒声。 ラサ「ドク、リル。ありがとさん。僕、武者修行の旅に出るわ。偉海賊船も気になるしな」 リル「えー、ラサおじちゃん。行っちゃうの?」  頬を膨らませる。  可愛いとは思うが、僕に幼女趣味はない。  そもそも32歳も離れとるしな。 (リルは誕生日を迎え、8歳になっとるで) リル「キリキリが満足せんのや、すまんな。いずれまた戻る事もあるやろ」 「ほんとに? 約束だよ」  小指を出すリル。  指切りか...懐かれて悪い気はせーへんな。 「この御守り、ラサおじちゃんにあげるね。内緒だよ?」  僕には鑑定能力もないし、子供の心尽くしやしな。  素直に受け取ろう。
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