もう一人の転生者

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女性「そ、そうなんやね...。なぁ、ここ、どこなん? 今の怪獣は‥‥?」  彼女に不安いっぱいの顔で尋ねられた。  彼女の服装は、現代の若者が着るような、赤を基調とした普通の洋服にジーパン姿やけど、このファンタジーな異世界には珍しすぎる。  若干、胸は控えめやけど、彼女の魅力を損なう事は無いで。 ラサ「ここは名もなき大陸の【魔の森】。怪獣はグラビティドラゴンって土属性最強のドラゴンや。ほんで、聞きたいんやけど...もしかして異世界転生者とちゃうか?」 女性「あ...そうや。ウチ、交通事故に遭って...」  涙が溢れて零れ落ちる。 ラサ「実は、僕も同じ転生者なんや。良かったら、名前聞いてもええかな?」 アズサ「名前...? 中野アズサ。日本人」 ラサ「僕も元日本人なんや、当時の名前は宮野。転生してきたんは40年前で赤ちゃんからやったけど、アズサ...ちゃんはいくつや?」 アズサ「19歳...おっちゃんも関西弁やね」  年甲斐もなくグイグイ行く僕に、左近さんは黙考しとる。  いや、マジで一目惚れなんやって。 ラサ「おう、兵庫県の西宮市に住んでたわ」 アズサ「ホンマに? ウチ、神戸やねん」  そのまま暫く、地元の話に花を咲かせる。
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