君のことが本当に好き

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君のことが本当に好き

「流石にズボンは窮屈でしょう……。 ま、二人の仲なんだから下着でいいんじゃない?」 「もー! 修斗の変態!」  薙は頬を膨らませて修斗の背中を軽く叩く。 「そ、そういう意味じゃなくてさぁ、あ、ちょ、薙……やめて……。 だから、普通にズボンじゃ窮屈だと思ったからさ……それに、洋服だと外でも履いてる訳だし、埃とか色々付いてるじゃない!?」 「あ……ま、確かに……」  薙は納得したのだが、 「……って、じゃあ、修斗のズボンか何か貸してよ! 流石に下着じゃ……落ち着いて寝れないからさ」 「ま、それはいいんだけどさ……薙と俺とじゃサイズが違うと思ってるんだけど? そっちの方が落ち着かないんじゃない?」 「あ……」 「そうでしょー」  そう勝ち誇ったように修斗は言う。 「ま、そういうことで……薙は下着ね。 とりあえず、Tシャツだけは許すから」  修斗にそこまで言われると仕方なしに薙は下だけ下着になる。 「Tシャツに下着姿っていいもんだねぇ」 「……って、やっぱり、そっちー!」  Tシャツに下着姿は流石に恥ずかしいのか薙は真っ赤にしながらも突っ込む。 「あ、いやいや……んー、両方の意味……。 Tシャツに下着姿もいいし……やっぱ、寝るんなら、楽に寝たいだろうからね」 「もう! やっぱ、そういう意味もあったんじゃないか!」 「ま、いいからいいから……。 薙……おいで……」  今度は真面目な顔で薙を見つめ修斗は薙のことをベッドへと呼ぶのだ。  少し頬を膨らませながらも薙は素直なんであろう。 そう修斗が呼ぶと素直にベッドへと向かう。  薙がベッドに来ると修斗は薙の体を抱き締めるのだ。 「薙……。 本当に俺は薙のことが忘れられなかった。 中学、高校……それと、今まで、つまらない生活をしてきたけど、今は違う……初恋の相手にもう一度出会えて今は幸せだからな……」 「うん……僕も……」
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