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綺麗な場所で(3)
「私は遥か昔から、弟神・アポロンと、幾つもの世界を見守ってきました。」
「中には地球のように技術が発展し、決まりがしっかりとした世界も有りました。」
「全てそうならば良かったのです。ですが、大半の世界は異生物同士の仲が悪く、どんどん滅び、私達の力も弱まっていきました。」
「生き物の信仰心が無くなると私達は力を失い、消えてしまいます。」
「世界が滅びていくのを危惧した私達は、崩壊寸前の、弱まっていく世界に魔法と、私達の力を分散させてできた、精霊を送りました。」
「それによりその世界は何とか持ちこたえることができました。」
「ですが、、、また困ったことが起きたのです。」
「授けた魔法の量は、種族によって違うのです。私は、ただ相性の良さで決めただけでした。それを生物達は知らず、文句や自慢ばかり言い、異種族同士の争いがさらに広がって行きました。」
「そうして私達の管理する世界は滅びて行き、今はもう、魔法と精霊の力がある世界は一つだけになってしまいました、、、。」
「今まだ、魔法がある世界・サイネリアには、『愛し子』と言う、精霊に愛された子がいます。」
「私達、神が愛した魂を私達の一部である精霊が守り、それを見たどこかの人間が「この子は精霊に、神に愛された子だ!」と言い出したのがきっかけでした。」
「サイネリアで愛し子は、とても大切に扱われます。1匹で一つの国を簡単に滅ぼせる精霊が集まって守る存在ですから、それはそれは大事にされるでしょう。」
「それはどの種族でも同じです。魔力や力が1番強い龍だって、下級精霊の千分の一ぐらいの強さですから。」
「愛し子がいることで、サイネリアは滅びなくて済んだのです。」
「サイネリアの精霊には位が存在し、
・精霊王 9匹
・上級精霊 18匹
・中級精霊 36匹
・下級精霊 3600匹
と言う風になっております。」
「また、魔法には属性があり、
・火
・水
・風
・土
が基本の属性、
・雷
・光
・闇
が珍しく、
・時・空間
・音
を使える生物はいないとされています。
精霊は同じ数ずついますが魔法と同じで、音や時・空間はあまり出会うことはありません。」
「愛し子は一世代に数人現れますが、、、1人もいない世代もあります。」
「愛し子が現れるかどうかはもう私達の力では左右出来ないので、愛し子がいない時はサイネリアは滅びかけてしまいます。」
「そこで私達はサイネリアよりは力を扱える地球に愛し子を作りました。」
「作ると言うと少し語弊がありますね。」
「私達は愛せる魂を見つけていったのです。」
「そして、その愛し子をサイネリアに連れていきました。」
「勝手に連れていくわけにもいかないので、本人に確認は取りましたよ。」
「話を聞いて行っても良いと言ってくださった方はサイネリアが滅びないように協力してもらい、行きたくないと言う方は説明の記憶を消し、地球に戻しました。」
「そして、麗美も、その1人です。」
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