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男は単身赴任から地元に転勤となり、以前のとおり家族と同居している。
女は現地妻よろしく東京での男との再会を願い、青みの薄紫の夢を見ている。
男から次の水曜日に東京へ出張に来るという連絡が入った。
女の心に春が来た。
一夜限りの逢瀬に雨は無用。
当日の夕食は女の家で再会を喜ぶ宴となった。
夕食を終え、部屋の明かりを薄暗くして、ふたりは素肌に背徳の黒をまとう。
果てしない耽美な海に、ふたりで溺れていく。
何度も何度も互いを愛でながら、夜は更けていく。
あと一回とせがむ女
愛でて応える男
眠らぬ夜が明けていく
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