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明け方になっても、
雨は容赦なく降り続いていた。
僕は彼の温かい腕に包まれながら、
優しい宮嶋のことを考えていた。
所詮お手軽な出会い、
そこまで心を傾けるつもりはなかった。
2ヶ月前。
彼は僕に幸せになって欲しいと言った。
彼も幸せの中にいたのは間違いなかったし、
彼が選んだ人ならと諦める決断もした。
そして宮嶋という存在で僕は元気になれた。
お互いに恋愛の意識を持ち込まない、
暗黙の了解のもとで重ねてきた逢瀬で。
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