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新郎新婦のいる雛壇には、次々いろんな人が来て、話したり、写真を撮ったりしていった。
……おじさまがおじいさまより泣いている。
「慶紀くんっ、綾都を頼むよっ。
いやあ、今日はほんとうにいい日だっ」
がっし、と慶紀の手を握り、男泣きに泣いているこの親戚のおじさんとは、人生で三回くらいしか会ったことない気がするのだが……。
まあ、喜んでくれるのなら嬉しい、と思いながら、綾都は会場の方を見て、ぎょっとした。
一角にやたら人が集まっているのだ。
どうやら、中心はあの、ひょろっとした大学生のような占い師の人らしい。
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