無法者の大地 - 山神の誓い - (外伝3)

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 手のなかには、母の身につけていた首飾りがあった。  ヤマガミの(まなこ)が大きく見開かれ、泪がこぼれた。  口がわなないて、言葉にならない。 「貴様、これから街道筋の治安を守る山賊になると誓え!」  ヤマガミは大きく鼻を啜ると、震える声で言った。 「……街道を守る山賊ですかい? 面白れぇおひとだね、イカルさんは」  ウトゥは今回の活躍により「剣聖」と呼ばれるようになり、ヤマガミは街道筋の往来を守る手厚い保護が評判となって「山神」と呼ばれるようになった。  
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