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サラは心臓の鼓動が高鳴るのを感じながら、シールドのエネルギー残量を頭の中で計算した。シールドが持ちこたえられるのは、あと数秒しかない。
サラの目の前で、シールドの表面がわずかに揺らぎ始め、細かな亀裂が走った。すでにシールドは限界に達していた。
次の瞬間、ついにシールドが破裂して消滅し、サラは直接瓦礫の雨にさらされた。巨大な金属片が彼女の肩をかすめ、重いコンクリートの塊が彼女の足元を塞いだ。サラは瓦礫の間に閉じ込められ、動こうと試みたが、重さで身動きが取れなくなっていた。
視界は瓦礫の隙間から差し込むかすかな光に遮られ、周囲の音が遠のいていくように感じた。
だが、サラはここで諦めるわけにはいかなかった。彼女は冷静さを失わず、次の手段を必死に考えた。
瓦礫に挟まれたまま、彼女の指先は左腕に装着された「グラヴィティ・リバース・ジェネレーター」へと伸びた。彼女の中で生き残るための本能が、わずかに開いた空間から脱出するための計画を巡らせていた。
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