終わらない迷宮の中で

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壁の向こうには、サラが設計した戦闘ドローンを改造したものを浮遊させた兵士たちが待ち構えていた。 サラは、胸ポケットから小型のデバイスを取り出した。それは、「アブソリュート・シールド」。光をも操るバリア生成装置だった。発動させれば、あらゆる物理的攻撃から身を守ることができる。 だが、エネルギー消費が激しく、一度に数秒しか維持できないという弱点があった。使うことをためらい、すぐにそれを腰に装着し直したサラは、手に持った「プラズマブラスター」で反撃に出た。このブラスターは、超高温のプラズマを放出し、敵を瞬時に蒸発させる力を持っていた。 だが、ドローンは単純な攻撃では倒せなかった。耐プラズマシールドを装備しており、サラの攻撃をも弾いていた。 サラは、対処するための策を既に練っていた。「エレクトロマグネティック・ナノスウォーム」を起動させた。この発明は、無数の微小なナノマシンが群れを成し、電磁波を発生させることで、周囲の電子機器を無効化するというものだった。
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