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ミニトマトの苗
◎ミニトマトの苗
子供がミニトマトを育てている。小学校の授業のひとつだ。夏休み中も家に持ち帰り育てる。
しかし、8月中は子供たちと妻は3週間以上実家へ遊びに行くのが最近の我が家の慣習。
下の子が小学校にあがってから妻の実家が湘南へ引っ越したので夏は毎年湘南の海でバーベキューして過ごしたいそうだ。
僕はまだ行ったこともない。ほとんど毎日仕事がありますからね、父親は。
置いていかれた僕とミニトマトの苗。
(行っちゃったね、トマトくん)
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ミニトマトは成長こそするものの実をつけません。5つほど実ったけど熟す前に虫に食べられちゃいました。外は虫たちの領域ですから仕方ありません。これに負けずにもっと実をつけてくれたらと願います。
(がんばれよ、トマトくん)
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ミニトマトは背たけは高くなるものの一向に実をつけません。でも、生きています。
毎日暑いから水やりは欠かせません。実らない、花もつけない、ただの大きな草に今日も水やりをします。
(今日も暑いね)
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苗はついに1メートル50ほどまで成長しました。真っ直ぐに伸ばしたらもっとです。僕の背より高いでしょう。しかしトマトをつける気はないようです。でも、もう愛着があって。水やりは欠かせません。
ただ生きているだけ。
この季節が終われば萎れる。もう花もつけない一年草。
でも、この子は友達で。この夏は僕と一緒にこの家に生きた家族です。
今日も水やり。
かわいい、ミニトマトの苗。
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