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霊能力ではなくみえる病気
閑也圭人は十八歳の男子高校生だった。
もう十九歳になる。
そしてせっかくできた彼女のそばにはかつてホラーブームをつくった『幽霊』というよく長髪の女性がモデルの4Kにはふさわしくない不可思議生物が彼女のうしろに肩をつかんで圭人を見ていた。
なんでありえないものがみえるんだ?
閑也圭人はささいな風邪をきっかけに幽霊とよばれるテレビやインターネットだけの生物を見るようになった。
正確には脳にこびりついたイメージが現実であるていど同じ姿をしているものが目に入ると再現されてしまうというやっかいな病気だ。
どこにも幽霊がみえる病気をみてくれる診療所がなくて圭人はあきらめていた。
何度もインターネットやじっさいの病院を各地でさがしても原因不明でなやむだけ。
それでもある方法を使えば圭人だけに見える幽霊・・・正確にはイメージが目にうつされる現象を解決できるらしい。
DVDかビデオレンタル店でよくやっている
『カメラでの撮影をすること』
ばかばかしいがそれしか方法がまだ分からない。
スマホはやめて十九歳には高すぎるカメラをかって彼女と旅をするときにチャンスをうかがって圭人はこの病気をなおすことにした。
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