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これ以上私の顔に泥を塗るような行動は慎め。
行動を改めておくように」
『ア、ア、アーサー様、
で、ですから、何度も申し上げておりますように、私との婚約を考え直してくださいませ。
他の婚約者候補の方に━━」
刺すような視線を向けられて、言葉を飲み込む。
まるで雪国にいるように、一瞬にして空気が凍りついたように感じた。
冷気なのか殺気なのか、ぞわぞわと全身に鳥肌が立つ。
恐る恐るアーサー様を見ると、鬼のような形相で私を睨んでいる。
こわい、こわい、こわい、
「それが出来たら苦労しない。
とにかく用件は以上だ。」
そう言って立ち上がり去って行かれた。
『それができたらって……
どうしてできないのですか」
張り詰めた空気から解放されて、はぁと安堵の溜め息をつく。
私は侯爵家の令嬢として、両親の愛情を一身に受けて、それはそれは大事に育てられた。
金髪の波打つ髪に透き通る肌、両親譲りの容姿にも恵まれている。
何不自由なく過ごしたおかげで、家から出たいと思わず、外の世界に興味もなく、交流もしない、友達もいない、いわゆる引きこもり気味になってしまった。
常に数人の侍女が控えて、全く乱れてもない髪を整えたり、扇子で仰いでくれたり、
勉強は難しいといえば、
ならば代わりに勉強しますのでお嬢様は横で見ていてくださいと言われ、
ちょっとでも体調が優れない時は、スプーンなど重いでしょうと、食べさせてくれたりする。
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