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レイチェル嬢は、ジャクリーン嬢の行く手を阻むように対峙する。
ジャクリーン嬢を上から下まで眺めると、勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
レイチェル嬢は、先程の紅茶のシミを扇子で隠すと、すかさず応戦を始める。
「これはこれはレイチェルさま。あら、何のことかしら? 粗相だなんてとんでもない。
ちょっとしたハプニングがありましたの。
アーサー様からは、それはそれは勿体ないくらいに、気遣っていただきましたわ。
アーサー様は、私のことがとっても心配のようでしたわ」
ジャクリーン嬢も負けじと応戦を始める。
「心配? まぁ、そうでしょうね。何かと派手なあなたは、行動も目立ちますものね。お優しいアーサー様は、あなたの今後を心配されてるのではなくて? あら、ふふ、これは失礼。私としたことがつい…」
「はぁ?よくもそんな‼︎
まぁ、レイチェル嬢は僻んでいらっしゃるのね?
いつも2番目ですものね?今日のお茶会だって、私の次。ふふ。あーそうそう、女神像への贈り物も、私の真似をなさったのでしょう?
いつでも、私の次ですのね。
まぁ、せいぜい今日も私の代わりを務めていらっしゃればよろしいわ。ふふふ。」
「代わりですって?」
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