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「アーサー様は優れたお方です。王太子殿下に対する侮辱ともとれる発言ですが。聞き捨てなりませんね。」
なにやら不穏な空気を感じたので、慌てて会話に加わる。
「アーサーさまともご学友でしたのね。」
マリーベルの問いに、ニコライは答える。
「アーサー様は、成績はいつもトップ、剣術の腕も優れている文武両道の才能に溢れる方です。
女性にも人気でしたよ。マリーベルさまはお会いしたことはおありですか?」
「えっと…はい…まぁ。」
お茶会での出来事が頭の中を駆け巡る。
私の知るアーサー様は、氷のように冷たい雰囲気で、怖いのだけれど。
「ニコライ殿、昔話はこのくらいで、本題に入りましょう。」
「そうですね、ビル殿の用件を伺いましょう。」
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