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ビルの言葉に合わせて、エドワードとフレッドは一歩前に出て一礼する。
「私の護衛…?」
「マリーベル様のお側に就きますので、どこに行く時にもお連れ下さい。夜間は、扉の前に交代で任務に就きますのでご安心ください。
他の者は、神殿内の警備にあたります。」
「あの、神殿に侵入者と伺いましたが、
私個人に護衛は大袈裟ではないでしょうか?
お花が置かれていたことくらいですし。」
なんだか、大変なことになったわ。
私がここにいることで、逆にご迷惑がかかっているのではなないかしら。
「何をおっしゃいますマリーベル様。この神殿に侵入者などあってはなりません。
皆が、祈りや救いを求めて集まる場所です。
神聖な場所に侵入者など不埒な輩が現れるなんて言語道断です!
ましてやマリーベル様の身辺にまで現れたとなると……
とにかく、警戒しすぎるにこしたことはありません。」
力説するニコライの様子に、マリーベルは考えを改める。
ニコライ様にとって、神殿は大切な場所。
強い思い入れがあることが伝わり、マリーベルは申し出を受け入れることにした。
「そ、そうですわね。では、エドワード様、フレッド様、皆さん宜しくお願い致します」
私は護衛の方に軽く一礼した。
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