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これで、心置きなく自分の信念を貫けそうです。」
ニコライ様は先程とは違い、とても晴れやかな表情をしていた。
「マリーベル様。私も、あなたが誰かに悩まされるようなことがありましたら、黙っておりません。 例え相手が誰であろうとも。
私が、必ず、あなたを必ずお守りいたします。」
私に真摯に向き合ってくださるニコライ様。
真っ直ぐに見つめてくるその瞳には、とても温かい感情がこもっていた。
その瞳に見つめられると、落ち着かなくなる。
胸がこんなにざわつくのはどうして?
ニコライ様の瞳の中に、自分の姿が写っている。
たったそれだけのことなのに、なんだか嬉しくなる。このままずっと、私を見ていてほしい。
この気持ちは、何なのかしら。
「さぁ、難しい話はこれぐらいにして、ミシェルの元へ行きましょう。
ミシェルも、そろそろ文句を言いはじめる頃でしょう。」
ニコライとマリーベルは、手を繋いだまま立ち上がる。
そうして、手を繋いだまま一緒に歩きだした。
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