27ニコライ視点

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神殿側は、そこにつけ込み多額の寄付と称して賄賂を受け取っている。 神官長は私服を肥している。 権力が及ばないとはいえ犯罪行為があれば、取り締まられる。 王家へ忠誠心の強い一部の貴族が、神殿を監視する動きがあった。 カーギル家も然り。 当然、私は父から命を受ける。 そんな貴族達の動きを察した神官長は、神殿に圧力がかけられないように、貴族達の情報を常に求めていた。 神官長は、侯爵家出身の私を利用するつもりで、神殿に雇ったのだ。 いつの間にか、2重スパイとなっていた。 神官長には、多少の恩は感じている。 だが、その程度の気持ちだ。 目を瞑っていたのは、生きる事に、疲れて━━ 自暴自棄になっていたと言っても過言ではない。 だが、もう一度、昔のように、正しいこと、正義への信念を貫いてみようと思う。 生きる活力が沸いたのは、マリーベル様。 あなたに出会えたからです。 純粋なあなたの心に触れて、目が覚めました。 あなたに恥じる生き方はしたくない。 不正の証拠は、この書類が鍵となるでしょう。 必要なら、私の証言も。
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