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神殿側は、そこにつけ込み多額の寄付と称して賄賂を受け取っている。
神官長は私服を肥している。
権力が及ばないとはいえ犯罪行為があれば、取り締まられる。
王家へ忠誠心の強い一部の貴族が、神殿を監視する動きがあった。 カーギル家も然り。
当然、私は父から命を受ける。
そんな貴族達の動きを察した神官長は、神殿に圧力がかけられないように、貴族達の情報を常に求めていた。
神官長は、侯爵家出身の私を利用するつもりで、神殿に雇ったのだ。
いつの間にか、2重スパイとなっていた。
神官長には、多少の恩は感じている。
だが、その程度の気持ちだ。
目を瞑っていたのは、生きる事に、疲れて━━
自暴自棄になっていたと言っても過言ではない。
だが、もう一度、昔のように、正しいこと、正義への信念を貫いてみようと思う。
生きる活力が沸いたのは、マリーベル様。
あなたに出会えたからです。
純粋なあなたの心に触れて、目が覚めました。
あなたに恥じる生き方はしたくない。
不正の証拠は、この書類が鍵となるでしょう。
必要なら、私の証言も。
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