激変する毎日

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私は何と妊娠しました! 夫との間にできた待望の第一子。 夫も喜んでくれた。 この子が生まれたら家族三人で笑顔の溢れる家庭になるといいなぁ。 でも大きくなるお腹に嬉しさより悲しさが込み上げてしまう。 夫が出征することになったから。 普通のサラリーマンも成人男性なので、徴兵の対象になるし、徴兵令に逆らうことはできない。 私の父は軍人だから、夫は余計にこのことを重く感じたかもしれない。 「それでは行って参ります」 「どうかお国の為に頑張ってください。行ってらっしゃい」 さすがに「行かないで」とか「無事に帰ってきて」とは言えなかった。 出征することは誉れなのだと言われていたし、軍人さん達は勝利の為に戦っているとみんなが信じていたし、私もそう思っていた。 日本は勝つと何も知らずにそう思っていた。 年が明けた2月、私は病院で男の子を出産した。 そしてその日、病院で出された食事はカレーライスだった! 日本だと病気じゃないのにお粥で、何の栄養になっているか分からなかったけど、カレーライスなら力がつきそう! 赤ちゃんのご飯の為にも力をつけなきゃ! 病院では少々危ういこともあった。 私は自分の赤ちゃんの為に産着を縫って、それを看護婦さんが着せてくれると思っていた。 そして看護婦さんが抱いてきた赤ちゃんは、産着は私が縫った産着なのに、別の…他所の赤ちゃんだった! 「この子は私の子じゃない!産着だけ私のです!」 私の声で看護婦さんは赤ちゃんを抱いたまま部屋を出て行き、しばらくして、ちゃんと私の赤ちゃんを連れてきてくれた。 意図としない取り替え子…悪気がないだけにゾッとした。
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