激変する毎日

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病院から帰っても夫はいない。 何の報せもないから、元気なのか、病気や怪我をしていないか……戦死していないか、何も分からなかった。 それでも息子と二人で生活するのだから、ちゃんと育ててみせる! きっと夫も帰ってきたら、元気に育った息子を見て喜んでくれるはず! 満州の冬は日本より寒くて極寒なんだけど、床の下にお湯が流れるので、足元はあったかい。 窓も二重窓になっていて、たまに窓の間で、雀が凍っていたこともあった。 その分、畑で採れる野菜は美味しいし、まさかりカボチャという皮が異常に固いカボチャも採れた。 少しずつは料理の腕は上がった…と思いたいけど、どうなんだろう? 息子は一人でよちよち歩けるようになった。 後は他の子より言葉の発達が早いみたい。 それでも可愛い我が子! 今が一番可愛い盛りの息子を夫にも見てほしかったな…大変だけど、成長を見れるのは嬉しい! 今日も洗濯物を外に干していたら、一緒に外に出た息子の姿が見当たらない。 敷地の外に出ると、道の突き当たりに小学校の校庭があるので(もちろん入れないようになっている)、そこでじっと校庭を見ていた。 大人ではない、自分より少し年上の子供の姿が珍しいのかな? 私の家の近くの小学校の校庭は、冬になると、池が凍ってそこでスケートができた。 小学生が滑って遊んでいたのは知っている。 息子は一人でよくそこまで歩いて行って、校庭にいる児童を眺めているから、「きっと賢いから、学校に行って勉強したいのね」なんて思っていた。
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