激変する毎日

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そして夫は帰ってこないまま、私は息子を連れて、日本に帰ることが急遽決まった。 ロシアはソビエト連邦、ソ連となり、侵略しないという約束を破り、ソ連兵達が侵入してきた。 私は薬を雑嚢のような鞄に入れ、日本から持ってきた父からもらった守り刀・波平行安(ナミノヒラユキヤス)を持って行こうかと思ったけど、武器を持っていると思われたら、私と息子の命が危ないし、この刀は嵩張ってしまう…仕方ない、置いていこう。 息子をおんぶ紐でしっかり固定するようにおぶって、家から逃げ出した。 「何があっても、私と息子は日本に…内地に帰るんだ!」この決意を胸に、私の逃亡は始まった。
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