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「お嬢さん…やめた方がいいよ。」
「え?何をですか」
「あんたが、今考えてること。それは彼の死を意味するよ」
「言ってるいみ…が分かりません。私は別に何も…」
見透かされてるようで落ち着かない。背中に妙な汗がつたってくるのを感じる。
「ここで視えたことは、口外しないから安心しな。お嬢さん、駆け落ちを考えてるだろ?
すぐに見つかるよ。
お嬢さんは連れ戻されるけど、彼は……
どうなるか、詳しく聞きたいかい?」
「そんな、分からないじゃないですか、未来なんて。教えてくれたら、回避できるじゃないですか。」
「無理だね」
「どうして?」
「お嬢さん…真っ暗だよ。」
「それは、どういう意味ですか?」
「言葉のままの意味だよ。」
「!」
真っ暗…?何を言っているの?
分からないわ
「お嬢さん、あんたの未来が、真っ暗で見えないんだよ。
あんた…悪いことは言わない。
今すぐ彼からにげなさい。
早く家に帰るんだよ。
なんなら裏口から帰るといい。さぁ早く」
「ふふ。分かったわ。お父様ね、きっとお父様から、別れさせるように言われたのね?
こんな所まで見張られてるなんて。
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