プロローグ

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 それを見ていた周りにいた他の若者達も、盛り上がる気分を引きずったまま、同様に殴り始めた。  誰も止める者はいなかった。  ピクリとも動かなくなった老人の姿を見て、初めて、自分達が犯してしまった重大な事に気づいた。 「おっ!オイ!やべえよ!動かねえよ!」 「にっ。逃げろ!はっ、早く!」  誰かが叫んだ。その場にいた若者達は、仲間の誰かが叫んだ声の主は誰かわからない。ただ、その声に煽られ若者達は走り去った。
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