作戦その三 〜クラッカー大爆発〜

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作戦その三 〜クラッカー大爆発〜

【一週間後】 A.M.8:15 「へぇ〜、鯉口が」 「そう。こないだ部室に早く行ったら怒られたわ。野間の代わりに講義に出たって何の意味もないって」 「まぁ、どっちの気持ちもわかるけどなぁ」  7月。私とボサツはまた、野間の家の前に居る。野間のICカードは新規発行中だ。代理カードはあるけれど、ICチップはないし、そもそも鯉口の言う通り野間を出席させなければ意味がない。  私は鞄のチャックを開けてボサツに見せた。 「見て、クラッカー用意したの。今日はこれで8:25には野間を起こすわ」 「躊躇しなくなったなぁ」 * 「もうほんとビックリしたんだって」 「起きれて良かったね」 「大成功だわ!」  目論見は成功し、私は無事、野間を起こすことが出来た。初めて3人でゆっくりと工学棟を目指すことができる。 (朝日が、眩しいーー)  実際には7月の9時前の激暑の日差しに朝要素はゼロなのだけれど、今日は一段と清々しく感じた。しかし、ボサツが工学棟までもう少しといったところで立ち止まる。
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