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ふと足元でキラリと何かが光った気がして、しゃがみこんだ。
チェーンが切れたネックレス。持ち主に身に覚えがあったそれを、ポケットに詰め込んだ。ネックレス、というよりは指輪。渡した時は、指輪だった。けれど仕事柄、指輪はできない。だからアイツは、細いチェーンに指輪を通して、ネックレスにして身につけていた。本当は、それもあまり良くないかもしれないけれど……。
そういえばこれ、いつ渡したんだ? 下手したら、前回のオリンピックの頃かもしれない。
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