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誘惑銀杏➕追伸(511字)
街を一人歩いていると、看板に「ユニシロ」とある
…「ユニクロ」の系列か?……
と、思いつつ入店する。
中に入ってみると、雰囲気は雑貨屋みたいだ。
何やら怪しげ物ばかりだが、面白そうなので店内をぶらついてみた。
すると、店員が笑顔を振り撒きながら、私の元にやって来る。
「お客様は、初めての方でいらっしゃいますね」
と、馴れ馴れしい言い方である。
「そう、今日初めて来ました」
「当店は初めての方に粗品をプレゼントしております」
と、缶詰を私に差し出して来る
「これは、誘惑銀杏と申しまして、お湯に溶かして飲むと
誘惑されるかの様に、その人の虜となってしまうのです。
これは凄い物ですよ。貴方の想い人にこれを飲ませると、
媚薬の如くに貴方に恋焦がれるのです」
と、嘘の様な事を言われたが、只なのでもらって帰った。
誰にこの「誘惑銀杏」を飲ませるか?
私には想い人など一人も居ない。
誰にするか迷った挙句に自分で飲んでみる事にした。
飲んでみても体には何の変化も無い。
だが、不思議な事に足がユ二シロに向いてしまう。
今日も来てしまった、このユニシロに!
ヘンテコな物を買わされてしまうのに!
追伸
何故ユニシロに惹かれてしまうのか?が判った。
この「誘惑銀杏」と言う物は何!
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