(続)誘惑銀杏(410字)

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(続)誘惑銀杏(410字)

私が、ユニシロに頻繁に行く様になったのは この「誘惑銀杏」のせいだ。 と、気づいた僕はある計画を思いつく。 それは、社内1美人の谷川恵美さんにこの「誘惑銀杏」を飲ませたら 彼女は、僕の元に頻繁に訪れてくるかも知れない。 そうなれば、・・。 僕は「誘惑銀杏」をお湯で溶かし、 それを保温ポットに淹れ、 谷川恵美さんに差し出し、この様に言った。 「ここに入っているお茶は、身体中の毒素を取り除き、 健康と美容にも良いお茶です。 是非とも貴女に飲んで頂きたいのです」 私は心を込めて谷川恵美さんに伝えた。 「ありがとう、私の事を思ってくれるのですね」 と、谷川恵美さんは瞳を輝かせながら 僕の手を握り涙ぐんでいる …少し罪悪感が残ったが、嘘も方便だ。 と、自分に言い聞かせていた。 もう少し経てば谷川恵美さんは 僕の元に頻繁にやって来るはず。 僕の気持ちは、高鳴るばかり いつか来るその日を 待っていた。 しかし頻繁に訪れて来るのは野良猫であった。 あのお茶は、捨てられた?
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