悪役令嬢に転生したけど自由に生きてみます

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そこは薄暗い牢獄で、明らかに凶悪そうな男達が罵詈雑言を吐き捨てている。そんな中空いている牢の中へ入れられ片足に足枷を付けられてしまう。 「自分のした事を反省するんだ」 「俺は…何もしていない…」 ドレスの裾を握るが、アレスは牢に鍵をかけて行ってしまった。やっぱりさっさとどこかへ行くべきだった…これはニーナ毒殺未遂でニーナが死ぬ事が無いのは分かっているが、確か一週間ここに居る事になるはず。 一週間後何故か疑いが晴れ、外に出れるはずだから一週間待つだけ…たった一週間。 毎食パンの欠片とスープだけが与えられ、エリザベスはかなり文句を言っていたっけ。ステーキとか持ってこさせたり優雅なソファーも用意させてたっけ。 寝て過ごしていたが、足音が近づいてきて俺は起き上がりそちらを見ればレオンハルトが居た。こんなシーン無かったぞ… 「ニーナは無事だ。残念だったな」 その言葉を無言で見ていたが、檻を蹴られてビクッとしてしまう。 「なんとか言ったらどうなんだ?え?」 「俺じゃない…俺じゃ…」 「それだよ。俺とか言い出して人格変わったアピール?それで今までの罪から逃れられるとでも?」 そう言われ、俺は俯いた。俺は天城拓哉で現代を生きていたけど、死んで転生してエリザベスになったんだろ?俺がエリザベスの…もうひとつの人格…?
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