悪役令嬢に転生したけど自由に生きてみます

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「お腹空いたろ」 「んー…空いたかも」 二人で廊下を歩いていればニーナとレオンハルトが居て、レオンハルトは怯えた目で俺を見つめるニーナを庇うように前に出た。 だがアレスは俺の腕を掴み隣を通り過ぎてゆく。まるで俺を無理矢理連れて歩いてるように。 「アレス…」 ニーナに呼ばれアレスは振り向いて立ち止まる。 「傍に…居てくれないの?」 「俺はこいつを見張る役目があるので。すみません」 そのまま歩き出し角を曲がったところで腕を離され、恋人繋ぎをして歩いてゆく。何だか悪い事をしているようだが、幸せを感じてしまう俺は悪い奴だ。 食堂では離れた所に用意されていたので離れて食べたが、食べ終わればアレスは歩み寄ってきて俺が食べているのを見つめてくる。 「た、食べにくいんだが…」 「可愛らしい口だなと思って」 「っ…!?馬鹿…」 ヤバいきっと耳まで赤い。食事を食べ終われば立ち上がり、一緒に庭へと向かう。優しい風が吹いていて、俺は髪を耳にかけて隣のアレスへほほ笑みかける。 「風が気持ちいいな」 「部屋へ戻る」 足早に歩き出すのでついてゆけば本当に部屋に戻っていて、何か気に触ったかと思っていたが中へ入って扉を閉めれば抱き寄せられて顎に手をやられ唇が重ねられた。
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