悪役令嬢に転生したけど自由に生きてみます

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三日ほど経ち、皆疲弊し始めたので野営の準備をしてゆく。俺はアレスのテントと同じテントで眠りにつき、小鳥の囀りに目を覚ましてテントから出れば野営の準備はそのままに馬も人も居なくなっていた。 置いてかれた…のか?こんな所に置いていかれても困るんだが!? とりあえず残っている荷物の中には応急処置の道具などもあり、俺はいつ皆が帰ってきてもすぐ手当出来るようにアレスのテントに全ての手当道具を持ち込んだ。 そのまま膝を抱え、アレスの荷物の中にあった固めのパンを時々齧りながら帰りを待つ。しばらく日も暮れ始めた頃、馬達の蹄の音が聞こえてきてテントから出ればアレス達が帰ってきた。 酷く傷を負っている者も居て、俺は応急処置の道具を使って必死に手当をしてゆく。合ってるのかは分からないが、何もしないよりはしてあげた方が良いに決まってる。 「エリザベス様…お召し物が…」 「うるさい喋るな傷が開く」 俺のドレスが汚れてゆくのが申し訳ないのか謝ってくるが、それより傷を治してやる方が先だ。他の騎士達も互いに手当をしてゆく。 深手を負った者も居るようだが、死者は出ていないようで安心した。動ける者で野営の準備を片付けて、医者に見てもらう為素早く帰る。
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